業界裏話:マイクロコントローラの車載ソフトウェアファンクション開発でよくある失敗事例
開発者にとっての重要なポイント
- 車載マイクロコントローラに特有のソフトウェア開発の重大な間違いについて深く知ること。
- 重大なエラーを最初から回避できるように、ソフトウェア開発プロセスを正しく構築する方法を、実用的なソリューションの実例を通じて理解すること。
- 重大な間違いを最初から避けることで、プロジェクトの成果を最大限に高める方法を学ぶこと。
- サイバーセキュリティ、統合テスト、電力最適化、顧客主導の開発に関する専門知識を強化すること。
Webinar highlights
概要
このウェビナーでは、マイクロコントローラの車載ソフトウェアファンクション開発で生じる重大な失敗について考察します。自動車メーカー様やサプライヤー様との30年にわたるコラボレーションの経験を活かして、開発時に起こしがちなミスとその影響を、実例を通じてご紹介します。ETASは、自動車業界の開発者やエンジニアが、これらの落とし穴を回避し、ソフトウェア開発プロセスを向上させることを願っています。
車載システム上のマイクロコントローラは、ECU(電子制御ユニット)として中心的な役割を果たし、エンジン性能から安全機能までの基本的な機能を管理しています。ソフトウェア開発のエラーは、製品のパフォーマンスと信頼性に重大な影響を与えかねませんが、専門知識がある開発者であっても、このようなミスをしてしまう場合があります。
本セッションはETASのエキスパートによるパネルディスカッション方式で行い、自動車メーカー様やサプライヤー様が、マイクロコントローラのソフトウェア機能を開発する際に多く直面する主要な課題と誤りに焦点を当てます。
ディスカッションは自動車メーカー様やサプライヤー様が開発プロセスを構築する際に意識する必要がある、6つの重要な要素で構成されています。
セッションで取り上げる重大な誤りの例は以下の通りです。
- ハードウェアの制約を無視する:メモリサイズ、処理能力、利用可能な周辺機器といったマイクロコントローラの制限の考慮が不十分な場合、非効率あるいは機能しないコードが作成されてしまいます。
- 不適切なタイミング制御: 多くのマイクロコントローラアプリケーションにはリアルタイム制約があります。これを無視すると、デッドラインを超えてシステム故障を招くことがあります。開発者は、コードがアプリケーションのタイミング要件を満たすことを確認する必要があります。
- サイバーセキュリティの見落とし: 堅牢なセキュリティ対策を実装していない場合、システムがサイバー脅威に対して脆弱になります。
- 不十分なテスト: さまざまな条件で長期間にわたって行うべきテストが不十分だった場合、ソフトウェアの信頼性低下につながることがあります。
- ソフトウェアの安全性確認の欠如: ISO 26262などの安全規格への準拠を怠ることをさします。
- 適切なドキュメントの管理不備: ドキュメントが不十分あるいは存在しない場合、他の人にとって(場合によっては開発者本人にとっても)コードの理解と保守が難しくなります。整備されたドキュメントは、長期にわたるプロジェクトには不可欠です。
- 効果的な自動化の欠如: 繰り返し行われる統合、テスト、デプロイメント作業の自動化が不十分あるいは効果的でない場合、リソースの消費が大きくなります。
対象者
- 車載ソフトウェアエンジニア
- 組み込みシステムのエキスパート
- 自動車業界のテクニカルリーダーやプロジェクトマネージャ
- 自動車分野の技術に興味のある方
スピーカー
- Nigel Tracey ETAS RTAソリューション バイスプレジデント
- Dr. Frederic Stumpf ETAS サイバーセキュリティソリューション責任者
- Zoran Cutura ETAS テクニカルアクイジションマネージャー
- Gavin Wooler ETAS キャンペーンマネージャー
お問い合わせ
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